Posted on April 08, 2015 by taiyo01

春一番が吹き去ると春到来、硬い殻を押しのけ、中から一気に芽が噴き出す。

山菜と言えば、その王道を歩む 「 タ ラ の 芽 」

里山を探索し、見つけた時の感激は、何ものにも代えがたい。

しかし河川敷の道端ならまだしも、他人様の山は気がとがめる。



昨年に続き、カルイ籠を背負い地主様の山へ向かっている。

其処に空振りは無い。いわば、網に囲われた「生けす」のハマチを釣り上げるようなもの

この時期「筍」や「わらび」も芽を出している。「生けす」に餌づいたヒラメやアジも楽しみだ。


前回は筍掘りというよりも、筍退治という表現の方が合っている。

竹林を綺麗に維持するには、無作為に顔を出してくる筍を間引きする必要がある。

地面にツルハシを突き刺しては掘り上げ、突き刺しては〇〇・・・かなりの肉体労働だ。

里の幸を得る喜びよりも、今から起きるであろう、ふしぶしの異変に神経が敏感になった。















竹林に足を踏み入れ、去年と様子が違ったのは、筍がまだ出ていなかった事だ。

悔しがる地主様と、心の中で手を叩いた僕。

こんもりとした地面のふくらみの下に、まだ目覚めぬ若き精鋭達。

とってを短く握り替え、耳かきのように周りの土を取り除き

徐々に姿を現した付け根目掛けて「いやーっ」と鉄のクワを突き立てる。

後は、てこの原理を利用すればた易いものだ。

中には横から分厚く根を張る厄介物に遭遇するが、無理せず埋め戻し次のふくらみを探す。

その隣がわらびの聖地なのですが、ひざまで雑草が伸び

それをかき分け救出するのは容易では無かった。
















地主様の指揮のもと、次なる「タラの芽山」へ車を走らせる。

秘密兵器の「高枝切りバサミ」は最大で3m延び

2mの脚立に身長が加わり、7m以内を手中に収める事が出来る。

人の手が届かない高い先端に芽を宿す獲物を一網打尽に撃墜した。

最初のポイントを全滅させ、移動を繰り返すたびに膨らんでくるトマーイ袋。

採れ過ぎても後の処理に困るもの、後半はかなり加減をした。

自然の恵みで乾杯。体重が1キロ減った事に万歳。ありがとうございました。































太洋開発社長 松茸採り

Posted on November 02, 2011 by taiyo01

『西村君明日6時半に私の家に迎えに来なさい』・・・ガシャ・・・

要件を告げると電話は切れた

飲み会では無い・・・松茸採りである

コンビニで弁当を買うと言う事は夕方まで山にこもるつもりなのだろうか

ただひたすら西へ常務が良しと言うまで車は走る



後期高齢者なのでとっさの指示を時間差で伝えてくる

だから先回りをし枝分かれする道の手前で右か左か尋ねる



「えーと・・・真直ぐ行こうか」・・・左右前後の景色を確認しながら言葉は返って来た

「ちょっと待ってねぇー・・・えーと此処かな?」迷ってはいるが

この民家と田んぼの形がジグソーパズルの最後の一枚によく似てるようだ

人差し指を額に当てしばし考えたのち・・・「間違いないここを右」

そんなやり取りをしながらようやく林道の入り口に着く

ここから先は幅2mの山肌を削っただけの簡易道を自分の足で進む



「君はこれをどう思うかね」・・・

見ると軽トラックのタイヤの後、比較的新しい、というか今通った後ではないか

現場で鉢合わせになるかも知れない

ポイントは狭く先人が縦網を張り巡らした後に魚がいるはずも無く

網に掛かった獲物を横取りには出来ない・・・即下山を強いられる



もう大分歩いた下に雲海が広がるがその景色を楽しむことも無く

虫眼鏡片手にただひたすらタイヤを追跡した

「君はこれをどう思うかね」

二股のカーブで痕跡が消えた

二人しタイヤの跡が残る草の生い茂る方角をしばらくの間眺める

この先に何があるのか軽トラおじさんの目的は何だったのか我々の知る所ではない

確かなことはトラックおじさんとはもう遭遇しないということである



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わだかまりも消え我々はまた歩く

口と鼻から同時に息を吸い込み肩で二酸化炭素を押し出す

脈拍が上がり流れる汗に風が冷たく感じた

「君はこれを何だと思う」
「・・・」
「これはタヌキの糞だよ」
「・・・」
唾を飲み込むのがやっとの私

たとえそれを学んだにしてもその知識を誰に自慢しろというのだろう

立ち止まる事無く足は坂を登る

「さぁー着いたぞ」



ポイントではない・・・目的地につながる崖の入り口に着いたのです

此処からは手の力を借りなければ上がれない

足を幹の根元に突き刺し木の枝をかき寄せ反動で一歩々踏み登る

苦行に耐える僧侶のようである・・・

子供の頃、田んぼでピョン々跳ね逃げる蛙をジャンプが出来なくなるまで追い回し捕まえていた

太ももとお尻の筋肉が固まって動かない・・・あの時の蛙もこんな感じだったんだろうな・・・

「着いたぞー」

はるか彼方で手を振る常務

尾根に点々と太い赤松がそびえる

以前捕獲したのはやはりこの木の近辺だったし今回もそこを探すのが自然なんでしょうね

適当な長さに棒を折りほうきで撫でるように落ちた松葉を掃くこと1時間

時間に比例し探し方は雑になり、後半その代用を靴が努めた

常務が叫ぶ・・・声のする方に走って行くとキョトンとした顔

「これ松茸かな」・・・



確かに普段我々が見かける姿形では無い

顔を地べたにこすり付け嗅いでみた

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永谷園の「松茸のお吸物」である

傘の部分が開いてたんですね

胴回り12? 高さ25? 傘直径22? 超特大の松茸だった

それから二人して羊の毛をむしるようにそこ等中の松葉をかき分けた

しかし陳列棚に再び永谷園が並ぶことは無かったのであります

「運動するとお腹がすくな」

常務がコンビニを開く

時計を見ると10時・・・やったお昼には帰り付く

下りで3回転び太ももの震えが止まらない

松茸の高い理由が何となく分るような気がした